世界中で精力的に講義やワークショップを行い、初心者から上級者まで幅広く支持されています。温かく明晰な指導スタイルで、多くの人々が実践を深める手助けをしています。
チョギャム・トゥルンパの
瞑想&理論に親しむ
チョギャム・トゥルンパ・リンポチェの三部作『The Profound Treasury of the Ocean of Dharma』は、ヒナヤナからマハヤナ、ヴァジラヤナまで3つの「ヤナ」を網羅した不朽の瞑想実践書です。このプログラムは、ナーランダ翻訳委員会のディレクターとして本書の制作にも深く携わったラリー・マーメルシュタインが本書を基本に、チョギャム・トゥルンパの瞑想理論と瞑想実践を体系的に紹介していきます。瞑想初心者の方からでも学べるようにさまざまな瞑想理論のトピックスを紹介していきます。
クラスに申し込むプログラム開催日
2026
1/7(Wed)20:30-22:00
Class 7 マインドフルネスの基礎 Part 2(努力・心)
2/4(Wed)20:30-22:00
Class 8 マハヤナの誕生
3/4(Wed)20:30-22:00
Class 9 ボーディチッタ
4/1(Wed)20:30-22:00
Class 10 チョギャム・トゥルンパの伝統
4/29 - 5/6
Larry Mermelstein 来日集中プログラム

Larry Mermelstein
ラリー・マーメルシュタイン
ラリー・マーメルシュタイン(Larry Mermelstein)は、1971年よりチベット仏教の偉大な瞑想指導者であり仏教学者でもあったチョギャム・トゥルンパ・リンポチェの元で学び始め、以来半世紀以上にわたって瞑想の指導と翻訳に力を尽くしています。
彼は、トゥルンパ・リンポチェの教えを西洋世界に広めるために創設されたナーランダ翻訳委員会の創設メンバーであり執行役員として、トゥルンパ・リンポチェの下で重要なチベット語経典やシャンバラのテルマ(埋蔵教典)を英語へ翻訳し、多くの著作を通して仏教の智慧を世界中に伝えています。
また、世界的に著名なシャンバラ・パブリケーションズのコンサルティング・エディターを長年務め、ヴァジュラダートゥ/シャンバラ・コミュニティでは20年にわたり役員およびアチャリヤ(シニア・ティーチャー)を務めるなど、指導者としても厚い信頼を寄せられています。

チョギャム・トゥルンパ・リンポチェについて
チョギャム・トゥルンパ・リンポチェ(1939–1987)は、チベット仏教の伝統的な系譜(主にカギュ派・ニンマ派)を受け継いだ高名な僧侶・瞑想教師です。幼少期に転生活仏(トゥルク)として正式に認定され、チベット国内で修行を積んだのち、1959年のチベット亡命を経てイギリスに渡り、オックスフォード大学で西洋の思想・文化を学びました。これにより従来のチベット仏教の枠にとどまらない新たな伝達方法を模索するようになります。
その後アメリカに移住し、1970年代から各地でチベット仏教の瞑想を本格的に紹介。単なる宗教的修行に限らず、誰もが取り組める瞑想法として「シャンバラ・トレーニング」を提唱しました。これは宗教に依拠しないアプローチを強調しながらも、伝統的な仏教の叡智を背景に日常生活へ活かす実践法として、多くの人々に受け入れられました。
また、1974年にはコロラド州ボルダーにナローパ・インスティチュート(後のナローパ大学)を創設し、仏教思想と西洋学術・芸術・心理学を統合する革新的な教育機関として大きく貢献しました。トゥルンパ・リンポチェは1987年、48歳の若さで亡くなりましたが、その教えは「Ocean」「The Chronicles」「Chögyam Trungpa Institute」などの組織を通じて世界中で学ばれ続けています。伝統的な系譜と近代的視点を融合させた革新的なアプローチは、瞑想のみならず、心理学・芸術・社会活動など多岐にわたる領域で今なお影響を与えています。
クラスに申し込む
『The Profound Treasury of the Ocean of Dharma』について
チョギャム・トゥルンパ・リンポチェの三部作『The Profound Treasury of the Ocean of Dharma』は、ヒナヤナ・マハヤナ・ヴァジラヤナという三つの仏教のヤナを段階的に解説した、稀有なテキストです。膨大な講義録をもとに編集されているため、哲学的・理論的な議論の深さだけでなく、実生活で使える瞑想の方法や心の扱い方の指針が数多く盛り込まれているのが特徴と言えます。
中でも印象的なのは、本書が単なる「教義の解説書」にとどまらず、現代の実践者に向けた瞑想指南書としての性格を強く持っていることです。瞑想の姿勢や呼吸法に留まらず、日常生活でいかに自分の心を観察し、どのように自他への洞察を深めるかという具体例が随所に散りばめられています。一方で、仏教思想の根幹や心理学的・哲学的な視点が十分に網羅されているため、初心者のみならず上級者にも学びの余地を大いに与えてくれる内容です。
さらに、チョギャム・トゥルンパ・リンポチェ独特の、ユーモアと鋭い洞察を伴った語り口が大きな魅力となっています。軽妙なエピソードの中に深遠な原理を宿らせるスタイルは、読み進めるほどに理解を深める手助けになるはずです。現代に生きる私たちが、いかに仏教の智慧を日々の暮らしに活かすかを体験的に示してくれる点こそ、本書が「実用書」として薦められる大きな理由でしょう。
総じて、『The Profound Treasury of the Ocean of Dharma』は、理論と実践の両面を網羅した包括的な学びの場を提供してくれる一冊です。チベット仏教に興味を持つ方や、瞑想を深めたい方にとって、末永く手元に置いておきたい貴重なシリーズと言えるでしょう。
クラスに申し込むクラス内容&申し込み

Class 1
知性と直感を融合させる
6/4(Wed) 20:30 - 22:00
チョギャム・トゥルンパ・リンポチェのスリー・ヤナ(3 yanas)に関する教えは、繊細で奥深いものです。これらは生涯にわたる力強い旅路を私たちに提供します。この旅路の核心にあるのは、「仏教の学び」、「座って行う瞑想の実践」、「見解および瞑想と調和した日常の行動」、これらを統合していくことです。
*クラスは専門通訳を通して日本語で開催されます。

Class 2
原点に戻る・四つの真実
8/6 (Wed)20:30-22:00
シュラヴァカヤナ(声聞乗)とは、個人的な解脱の道です。チベット語では個人の解脱を「ソソ・タルパ」、サンスクリット語では「プラティモクシャ」と言います。これが、私たちが最初に持つべき動機です。この道は、もっとも根本的な教えである「四聖諦」、一般には「四つの尊い真実」から始まります。四聖諦は苦しみとその原因、および解放とその原因について説いています。
*クラスは専門通訳を通して日本語で開催されます。

Class 3
四つの見解の印
9/3 (Wed)20:30-22:00
サンスクリット語の「サッダルマ」という言葉は、「真のダルマ」あるいは「本物の教え」を意味します。世俗のダルマ、つまり富、快楽、称賛、名声などは、一見永続的な幸福を与えてくれるように見えますが、実際には決してそうではありません。これらはサッダルマではないのです。シュラヴァカヤナでは、これらの誤った見方を正すための対治的な見解を教えています。それが「四つの見解の印」なのです。
*クラスは専門通訳を通して日本語で開催されます。

Class 4
エゴとは何か?
10/1(Wed)20:30-22:00
ブディズム(仏教)の道を一言で定義するならば、それは『エゴレスネス(無我)』ということです。ここで言うエゴレスネスとは、エゴを失うことではありません。そもそもエゴは初めから存在していないのです。エゴとは、幾重にも重ねられた妄想によって作り上げられた単なる「凍結した空間」にすぎません。
*クラスは専門通訳を通して日本語で開催されます。

Class 5
カルマの連鎖を断つ
11/5(Wed)20:30-22:00
ブッダのもっとも根本的な発見は、「的確な(誤りのない)原因と結果」がサンサーラ(輪廻)を動かし、同じく「誤りのない原因と結果」がサンサーラを終わらせることができる、というものです。ブッダが本当に関心を持っていたのは、道徳的あるいは哲学的な抽象概念ではなかったようです。彼はまず苦しみを語り、その原因を語りました。次に、苦しみからの解放とその原因を説きました。つまり、これらの教えは完全に実践的なものでした。
*クラスは専門通訳を通して日本語で開催されます。

Class 6
マインドフルネスの基礎 Part 1(身体・人生)
12/3(Wed)20:30-22:00
四つのマインドフルネスの基礎(the four foundations of mindfulness)は、シャマタの実践を深めるための段階的アプローチであり、瞑想において過剰な自己意識から解放されるのに役立ちます。また、私たちが普段あまり意識を向けない経験領域を浮き彫りにしてくれます。このクラスでは4つのマインドフルネスのアリーナの2つ、身体と人生のマインドフルネスにフォーカスしていきます。
*クラスは専門通訳を通して日本語で開催されます。

Class 7
マインドフルネスの基礎 Part 2(努力・心)
1/7(Wed)20:30-22:00
トゥルンパ・リンポチェの4つのマインドフルネスの基礎に対する解釈は瞑想実践に焦点を当てているため、それぞれを『身体のマインドフルネス』『人生のマインドフルネス』『努力のマインドフルネス』『心のマインドフルネス』と訳しています。このクラスでは特に、努力と心のマインドフルネスを詳しくみていきます。
*クラスは専門通訳を通して日本語で開催されます。

Class 8
マハヤナの誕生
2/4(Wed)20:30-22:00
私たちにこれほど多くの苦しみがあるのは、過去・現在・未来という三つの時をめぐる悩みが絶えないからです。とりわけ、過去に対する後悔や未来への期待・不安に囚われがちです。これら三つの時をどのように理解するかには様々な見方がありますが、その議論はマハヤナの歴史を振り返るうえで興味深い手がかりとなります。
*クラスは専門通訳を通して日本語で開催されます。

Class 9
ボーディチッタ
3/4(Wed)20:30-22:00
マハヤナは、ボーディチッタ(目覚めの心)の発見から始まります。では、いったい何から目覚めるのでしょうか? それは熱情(Passion)攻撃性(Agression)無知(Ignorance)という三毒からの目覚めです。このクラスでは、「相対的ボーディチッタ」と「究極的ボーディチッタ」というボーディチッタの二つの側面があります。
*クラスは専門通訳を通して日本語で開催されます。

Class 10
チョギャム・トゥルンパの伝統
4/1(Wed)20:30-22:00
私たちが紹介しているスリー・ヤナの伝統は、チョギャム・トゥルンパ・リンポチェのものです。彼の系譜は、チベット仏教のニンマ派とカギュ派に属し、さらにシャンバラの系譜も継承しています。トゥルンパ・リンポチェの示した教えと行動には、“クレイジー・ウィズダム”と呼ばれる特異な面があり、常識的な理解や社会的規範を超えるものでした。彼の存命中からそれは論争の的となり、現在も論議を呼んでいます。
*クラスは専門通訳を通して日本語で開催されます。
Online or Recording
選べる2つの参加スタイル

オンラインでライブ参加
ご自宅などお好きな場所からリアルタイムで参加できます。教師や他の参加者とのやり取りも可能で、質問や意見交換がしやすいスタイルです。
